日本製紙(株)、燃焼灰から「雑草抑制材」を開発
発表日:2010.11.29
日本製紙(株)は、紙の製造工程で生じる繊維かす(ペーパースラッジ)や石炭などをボイラーで燃焼する際に発生する燃焼灰から「雑草抑制材」を開発することに成功したと発表した。同社はこれまでも、燃焼灰をセメント原料や路盤材などに利用する資源化の取り組みを進めてきた。しかし近年、ボイラーの増設や古紙利用の拡大に伴って、燃焼灰の発生量が増加していることから、この廃棄物の新たな資源化を検討していた。今回、燃焼灰の造粒物の雑草抑制効果について、宇都宮大学雑草科学研究センターの小笠原教授に評価してもらったところ、同造粒物は水を吸う力が強く、雑草の種や根に本来供給されるはずの水を吸収することにより、雑草の繁殖を抑制することが確認できた。また、同社が開発した有害成分の溶出抑制技術を用いることにより、土壌への有害成分の溶出量について土壌環境基準を満たすことができた。同社は今後、道路や線路など、土木工事現場での利用を図るとともに、その他の新規用途の開発を進めるという。
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