環境省は、「今後の水環境保全の在り方について（取りまとめ）」を公表した。この取りまとめは、今後の水環境施策の方向性を検討するために同省が平成21年9月に設置した、「今後の水環境保全に関する検討会」における検討結果をまとめたもので、これからの目指すべき方向、望ましい水環境像や保全の目標、及び今後の取組についての考え方を示すとともに、今後の取組に当たって考慮すべき事柄として、1)地域の観点、2)グローバルな観点、3)生物多様性の観点、4)連携の観点という4つの観点を提案している。その上で、速やかに解決されるべき具体的な課題として、1)リスクに関連する環境基準項目の継続的な検討、2)湖沼の水質改善、3)閉鎖性海域の水質改善等、計9項目を掲げるとともに、新たな施策の枠組みをつくる取組として、国民の実感に合った環境基準への見直し（海域底層の溶存酸素量（DO）、透明度、大腸菌等）を掲げている。同省では今後、今回の取りまとめを各種施策に反映し、具体的な取組を進めていくという。