環境省、聟島に移送したアホウドリのヒナ全羽の巣立ちについて発表
発表日:2011.05.25
環境省は、小笠原群島聟島(むこじま)におけるアホウドリの新繁殖地形成事業として、平成23年2月8日に伊豆諸島鳥島から聟島までヘリコプターで移送したアホウドリのヒナ15羽全てが、5月25日までに聟島の飼育サイトより巣立ったと発表した。同事業は、(財)山階鳥類研究所が、環境省、米国魚類野生生物局、三井物産環境基金、公益信託サントリー世界愛鳥基金等の支援を得て実施しているもの。移送したヒナは移送後約3か月間、山階鳥類研究所の研究チームからの給餌を受けて順調に成長し、5月12日に2羽(オス1羽、メス1羽)が巣立った後、他のヒナも順に巣立ちを迎え、5月25日に最後のオス1羽が巣立ったという。巣立ち後のヒナは、北太平洋のベーリング海やアリューシャン列島、アラスカ沿岸、アメリカ西海岸まで渡っていくものと予想されている。今回巣立ったヒナ15羽のうち7羽には、位置データを収集するための衛星発信器が装着されていることから、こうした巣立ち後のヒナの行動についても、今後明らかとなる予定という。