中部電力（株）と愛知電機（株）は、共同で複数台の電気自動車（EV）を効率的に充電できる、集合住宅向けの普通充電システムを開発し、2011年12月１日より販売を開始すると発表した。マンションなどの集合住宅においてEVを充電する場合、通常の使用電力が大きく変動することのない共用の電気を使って行われているのが一般的だが、今後、EVの普及拡大に伴い、複数台のEVの充電によって一時的に大きな電力を使用する場合がある（電気の契約容量が大きくなる）ことや、料金徴収のため個人別の電気使用量を把握する必要があることなどが、集合住宅の管理者側の課題として挙げられている。今回開発したシステムは、負荷平準化機能付き制御装置を搭載し、対象車の充電完了希望時間に合わせて、充電時間を分散させることで、電気の契約容量の増加を極力抑えることができる。また、ICカードによる個人認証により、個人別の電気使用量の把握も可能。さらに、契約・料金管理システムを搭載したことで、集合住宅の管理者が、契約容量のシミュレーションや利用者への最適な課金を容易に行えるよう支援するという。