(独)農業環境技術研究所、明治初期の関東地方の土地利用がわかる閲覧システムを公開、里地里山の生物多様性保全等に活用
発表日:2008.04.17
(独)農業環境技術研究所(農環研)は、里地里山の土地利用や農村地域の生物生息地の変化を客観的に把握するため、明治時代初期に作成された地図(迅速測図)をインターネットで閲覧・利用できる「歴史的農業環境閲覧システム」を構築した。関東地方の迅速測図は、その彩色により、里地里山の原景観ともいえる当時の土地利用が容易に判別でき、現在の土地利用と比較することで身近な生物多様性の保全や農業環境の管理に活用できる。農環研では、関東地方の迅速測図約900枚を1枚の画像に結合し、位置情報を与えることにより、現在の地理情報と自動的に重ね合わせられるようにした。さらに、オープンソースのソフトウェアを用いて、インターネットで広く閲覧・利用が可能なシステムを構築し、各種のウェブブラウザやGoogle Earthというソフトウェア上での閲覧や、地理情報システム(GIS)を用いた土地利用変化の分析に利用できるようにした。