三菱マテリアル(株)、塩素を含む廃棄物の再資源化用に高性能の塩素除去システムを開発
発表日:2012.01.24
三菱マテリアル(株)は、塩素を含む廃棄物の再資源化用に高性能の塩素除去システム(塩素バイパスプローブ)を開発したと発表した。塩素バイパスは、廃プラスチックや都市ごみ焼却灰など、塩素を多く含む廃棄物を熱エネルギーやセメント原料として再資源化利用する際に、セメントキルン内で過度に濃縮された塩素の濃度を低減するシステム。高濃度の塩素は、セメント原料の予熱器が閉塞するなどの問題を引き起こすため、塩素バイパスは塩素含有廃棄物の処理に不可欠な技術である。一方、従来の塩素バイパスは、ガス中のダストや塩素分がプローブの先端部や内部に融着しないよう、塩素の除去量を減らすと同時に、冷却風量を増加させていたため、塩素除去能力の低下と、無駄なエネルギーを消費するという問題があった。同社は今回、これらの問題を解決するため、高温ガスや冷却空気の流れ、ダスト挙動などを解析し、プローブ先端や内部に融着が起こりにくい、高性能塩素バイパスプローブの開発に成功。同システムを同社九州工場に設置したところ、塩素の除去量が2倍に増加したことを実証したという。
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