（独）情報通信研究機構（NICT）は、スマートグリッドでの無線通信に関する国際標準規格（IEEE 802.15.4g）が正式発効したことを発表した。現在、一般家庭やビルなど建物内の「電気・ガス・水道」のメータを制御することで、エネルギー使用量をできるだけ抑え、人にも自然にも優しい環境づくりを実現する「スマートメータ」の研究開発が行われている。今回の標準規格は、こうしたスマートメータやスマートホーム用を含む、スマートグリッド機器間の相互通信を規定する重要なもので、米国Elster社、Itron社、Landis+Gyr社、Silver Spring Networks社と共同で、NICTが提案したものが基となっている。同規格に基づく無線通信では、メッシュ形状、スター形状、一対一形状等の、様々なトポロジを構成する何百万台もの無線通信端末間の相互運用を実現する。同標準規格が誕生したことにより、スマートグリッド技術の適用分野における共通かつ適切な通信仕様の策定作業が飛躍的に前進したことになるという。