住友化学（株）、住友商事（株）及び（株）ルネッサンス・エナジー・リサーチは、CO2分離事業に関する合弁会社を設立すると発表した。CO2を分離する技術は、主に水素の製造や天然ガスの精製において、目的のガスからCO2を除去するために使われているが、現在実用化されている技術は、多くの熱エネルギーや大型の設備が必要なため、低コスト化が大きな課題となっていた。3社は、ルネッサンス社が開発したCO2選択透過膜をもとに、プロセスがよりシンプルでエネルギー消費を大幅に削減できる「膜分離法」について、世界最高水準の分離能力を有するCO2選択透過膜の開発に成功し、その優位性を確認した。今回、事業化に向けた本格的な取り組みを進めていくため、新会社を設立する。新会社では、様々な用途に適した膜の技術開発をはじめ、量産体制や事業モデルの確立などの検討を進めるとともに実証試験を行うなど、1年以内を目途に本格的な事業化を目指していくという。