「生活者参加型の環境マネジメント」(萩原清子教授)

佛教大学社会学部公共政策学科 萩原研究室

研究内容

パワーポイントによる発表

エクセルの使い方を練習

先輩も同行して鴨川の調査

テーマ:
生活者参加型の環境マネジメント
概要:
私たち個人は毎日、時と場合に応じて、住民、消費者、納税者、労働者、学生、生産者、投資者、遊び人など多様な役割を演じて生活しています。また、住民として属する地域と生産者として属する地域が異なることもあります。当研究室では、複数の地域に所属しながら多様な役割を演じている消費者を「生活者」とみなしています。そして、生活者からみた環境の問題を自ら考えていくためにはどうすればよいかということを研究テーマとしています。
地球環境問題という一国内ばかりでなく、世界の多様な人々との関わりのある環境問題への取り組みを考えると、「生活者」は多様な地域に属し、多様な役割を演ずる中で、歴史・文化・経済・政治・生活・技術など社会全体に関心をもち、視野を広げてゆかなければなりません。
最近の研究テーマとしては、「日本と中国の都市の水辺環境創出に関する研究」「社会の多様性を前提とした循環型社会形成のためのシステム選択支援に関する研究」「社会・生態システムの生活者参加型環境マネジメントに関する研究」「バングラデシュ農村域における水供給と衛生に関わる環境汚染リスク軽減に関する研究」「都市域の水環境汚染リスクの経済的評価法に関する研究」などがあります。
キーワード:
生活者, 環境マネジメント, 参加, 水
学部体系:
人文社会科学系(人文社会系, 経済学系)
研究分野:
水・土壌環境(その他水・土壌関連)、ごみ・リサイクル(その他廃棄物・リサイクル関連)、自然環境(緑化・自然再生など環境創造関連, 流域圏保全、その他, その他自然環境関連)

研究室概要

夜はキャンプファイヤーで楽しむ

大学・研究室名
佛教大学社会学部公共政策学科 萩原研究室
【研究室の特色・PR】
萩原研究室は、一応、環境をテーマとする研究室ということになっていますが、研究概要で述べたように、社会全体のあらゆることが環境問題と関連していると考えているので、どのようなテーマも重要であると考えています。わたくし自身は、経済学を専門としながら、都市や地域の問題を考えてきました。環境問題はその一部であり、常に都市や地域(国内ばかりでなく、地球全体)との関係から環境問題を考えています。また、広く社会全体に関心をもつことが環境問題を考え、行動するときに必要だと考えているので、毎週のゼミでは、1週間で気になった問題(新聞、雑誌、インターネット、友人との話、などから)について、「何が問題で、自分はどのように考えるか」を全員が発表するようにしています。自分の考えをいかに相手にきちんと理解してもらうかは社会に出て必要になると思いますので、文章力、発表力をつけることを目指しています。佛教大学社会学部での研究室は、2006年4月以降であるので、今年(2008年3月)卒業生を出したばかりです。進路先は、さまざまで、たとえば、小学校教員、リゾートホテル、人材派遣会社、自動車販売会社、福祉施設などです。2006年3月までは東京都立大学(首都大学東京)大学院で指導していたので、大学教員、研究所研究員、公務員などの先輩がいます。東京都立大学で学位を取得した先輩に来てもらってゼミに参加してもらったり、一緒に現地調査もしました。
【先生のプロフィール】
氏名:
萩原清子
出身大学:
上智大学文学部
出身大学院:
上智大学大学院経済学研究科
卒業研究のテーマと概要:
学部:リルケとパリ(?!)
大学院:水を中心とした環境問題;(上智大学経済学)修士論文:水環境汚染防止に関する研究―経済学的研究;(東京都立大学工学)博士論文:水資源の利用に対する負担
職歴など:
環境庁国立公害研究所客員研究員(1980-1984)
帝京技術科学大学情報学部助教授(1987-1991)
東京都立大学都市研究センター(94-都市研究所)助教授(93-教授)(1991-2006)
東京都立大学大学院都市科学研究科教授(1994-2006)
京都大学防災研究所水資源研究センター客員教授(1996-1998)
佛教大学社会学部教授(2006-現在)
東京都立大学・首都大学東京名誉教授(2006-)
運輸省運輸技術審議会委員(1998-2000)
国土交通省交通政策審議会委員(2001-2007)
内閣府司法制度改革推進本部行政訴訟検討会委員(2002-2003)
国土交通省関東地方整備局事業評価監視委員会委員(2005-)
国土交通省交通政策審議会交通体系分科会環境部会臨時委員(2007-2008)
環境省中央環境審議会大気環境部会臨時委員(2005-)
【所属学生の人数】
11~20人程度
【ゼミの恒例行事(旅行・実習・調査など)】
1泊2日程度  年 1回
2泊~1週間未満  年 0回
1週間~1か月以内  年 0回
1か月以上  年 0回
主な行先: ゼミ旅行はゼミナールハウスなど.調査は鴨川など
【研究室連絡先】
京都府京都市北区紫野北花ノ坊町96
075-491-2141(代)

先生からのメッセージ

環境問題は社会のあらゆることが関係しています.環境問題を考えるためには,広い視野が必要です.いわゆる理科系の科目(化学・物理など)は社会学部で環境問題を考えるときにはそれほどの知識がなくても構いませんが,国語・数学・英語はもちろん,歴史,地理,は必須だと思っています.受験科目とは別に,あるいは大学に入学してからでもよいですから,受験用ではない歴史や地理の勉強をきちんとしてほしいと思います.これからはいろいろな場面で世界と関わっていくことになると思います.

少し難しいかもしれませんが,今年出版した本を紹介します.
萩原清子編著「生活者からみた環境のマネジメント」昭和堂,2008
  環境問題の歴史;環境マネジメントの基本;環境経済学の基礎;環境政策;政策の評価(費用・便益分析,多基準分析,環境アセスメント);環境と対話する社会(循環型,低炭素社会などを参考に);都市のアメニティ創造;環境文化災害;社会的コンフリクト,などについて述べられています.

また、以上の生活者を最初に定義した本は、1997年発行の萩原清子・須田美矢子編著「生活者からみた経済学」(出版社:文眞堂)ですが、新しく執筆した萩原清子編著「生活者が学ぶ経済と社会」(出版社:昭和堂)がありますのでこちらも読んでみてください。

(2009年1月現在)