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 アメリカ海洋大気庁、穏やかな気象条件のパターンに気候変動が及ぼす影響を分析

発表日:2017.01.18


  アメリカ海洋大気庁(NOAA)などの科学者チームは、気候変動が穏やかで過ごしやすい気象条件の日の頻度や場所にどのように影響するかを、地球規模で初めて分析した。気候変動の影響としてハリケーンや干ばつなど厳しい気象現象の研究が進む中で、穏やかな気象の変化は見過ごされてきたが、農業、運輸、建築、観光などの産業には重要な情報になる。穏やかな日を「最高気温18~30℃、降水量1mm以下、平均露点20℃以下」と定義して分析した結果、地球全体の平均で現在の年間74日が2035年までに4日、21世紀末までに10日減少するという。地域によってはより大幅な減少も、逆に増加もありうる。アフリカ、アジア、ラテンアメリカの熱帯地域では、穏やかな日は今世紀末までに年間15~50日も減ると予想され、特に夏季に長期の熱波の中休みになる穏やかな日の減少は市民の健康にも大きな影響を及ぼす可能性がある。一方中緯度地域では、カナダを筆頭に穏やかな日が増えると予想される。研究者は、穏やかな気候の変化予測は、産業界のみならず、心身の健康やレジャー、都市計画の未来に関する研究にも役立つとしている。

情報源 アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース 予想放射強制力に応じた穏やかな気象パターンの移行(論文)
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ海洋大気庁(NOAA)
分野 地球環境
キーワード NOAA | 気候変動 | 気温 | 予測 | アメリカ海洋大気庁 | 降水量 | 環境影響 | 気象
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