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 世界資源研究所、ミシシッピ川流域の自然を活かした洪水対策を紹介

発表日:2020.07.06


  世界資源研究所(WRI)は、堤防は洪水対策の要であるが、同時に川の水位と流速を上げてしまうことで洪水が悪化した他、上流域の湿地帯を失う結果となったと指摘した。2019年に起きたミシシッピ川周辺の洪水は、19の州に影響を与え、200億ドルの損失をもたらした他、ルイジアナ州の一部では、史上最長となる211日間、洪水レベルを超えたままとなり、約10億ドル相当の穀物が出荷できなくなった。このような教訓から、自然を活かした解決策と堤防を組み合わせることで、問題を解消すべきだとして対策を紹介した。1)氾濫原は河川に蛇行と成長の余地を与えるため、氾濫原を広げることでより多くの水を貯め、よりゆっくりと流れるようにさせる。2)湿地帯は豪雨時に水を保持し、時間の経過とともにゆっくり水を放出するスポンジのような役割を果たすため、湿地を修復する。わずか1.5%の湿地帯を修復することで、洪水のピーク(水位と流量)を29%も減少できることが示されている。

情報源 世界資源研究所(WRI)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 世界資源研究所(WRI)
分野 自然環境 環境総合
キーワード 穀物 | 洪水 | 堤防 | ミシシッピ川 | 氾濫原 | 洪水対策 | 湿地帯 | 豪世界資源研究所
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