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 アメリカ国立科学財団、気候変動が海草の健康に深刻な被害を与えているという研究結果を紹介

発表日:2022.01.13


  アメリカ国立科学財団(NSF)が資金提供した研究により、気候変動の影響が強まっていることを示す予兆として、太平洋岸北西部の潮間帯の広い範囲で繁茂している海草が、衰弱病(wasting disease)にかかっていることが明らかになった。気候変動による温暖化の影響で、数年前からこの病気が大発生しているだけでなく、根に蓄えられている重要な栄養分にも深刻な影響が出ている。海草藻場は水を浄化し、さまざまな海洋生物を育む水中の熱帯雨林のようである。研究者らが干潮時、数百の海草藻場に印をつけ、数週間にわたって観測した結果、病変のある海草は成長が遅く、貯蔵する糖の生成量も少ないことが判明した。同研究では、海草の根が損傷していることが確認されたが、海草の根には、炭水化物や糖を生成して貯蔵し、自らのネットワークを広げる巨大なシステムがある。今回の結果は、確認された海草の疾患が一般に考えられているよりも深刻で、その害は病変だけにとどまらないことを示唆している。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 自然環境
キーワード 海洋生物 | 気候変動 | アメリカ国立科学財団 | 太平洋 | 藻場 | 潮間帯 | 海草 | 炭水化物 | 衰弱病 | 根
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