(独)国立環境研究所と米国のワイルドサーモンセンターは、絶滅の危機に瀕する日本最大の淡水魚イトウの産卵遡上数を高い精度で計数することに成功したと発表した。イトウは、日本国内では北海道にしか生息が確認されない希少種で、環境省の絶滅危惧IB類、国際自然保護連合(IUCN)で絶滅の危険の最も高いCRに指定されている。今回、北海道北部を流れる2級河川・猿払川の支流で、産卵のため河川を遡上するイトウの親魚を高解像度の音響ビデオカメラにより24時間体制で撮影し、日々の遡上数を記録、また体長を計測する調査を実施。その結果、2013年は335尾、2014年がは25尾が記録された。猿払川全域には調査河川の約3倍の産卵場があると考えられることから、流域全体ではおよそ1000~1250尾のイトウ親魚が生息するものと推定された。野生生物、とくに希少種の生息数を正確に把握し、その長期的な変動を記録することは、種または個体群の異変を早期に察知し迅速かつ効果的な対策を講じることにつながるという。
情報源 |
(独)国立環境研究所 報道発表
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機関 | (独)国立環境研究所 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 野生生物 | 国立環境研究所 | 北海道 | 絶滅危惧種 | 希少種 | 淡水魚 | 生息数 | イトウ |
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