福井県立大学と北海道大学は、コケ植物による都市の大気環境評価手法を提案した。コケ植物は環境の変化、とりわけ大気環境に敏感に反応するとされている。今回研究グループは、コケの種の多様性組成や窒素分/窒素安定同位体比を調べ、4つの環境問題(窒素汚染、窒素酸化物(NOx)汚染、大気の清浄度、都市化に伴う乾燥化)に対するコケの反応性(指標価)を算出し、これらの指標価と研究サイト(東京都八王子市)の土地利用タイプ等をモデル化し、指標価の有用性と効果的な利用方法について検討した。その結果、当該モデルは「窒素汚染」や「NOx汚染」、「都市化に伴う乾燥化」との整合性が高く、「大気の清浄度」との整合性は低いことが確認された。また、窒素汚染に関する指標価は、窒素排出源からの距離に応じて変化することが明らかとなった。以上のことから、大気環境問題に対するコケの有効性/反応性に係る指標は、都市の大気環境を評価する有効なモデルのひとつに成り得るという。
情報源 |
北海道大学 プレスリリース(PDF:1,385KB)
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機関 | 福井県立大学 北海道大学 |
分野 |
自然環境 大気環境 |
キーワード | 窒素酸化物 | NOx | 大気環境 | 都市 | 土地利用 | コケ植物 | 北海道大学 | 福井県立大学 | 生物指標 | 環境評価 |
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