環境省は、低濃度PCB廃棄物の焼却実証試験を実施すると発表した(実施期間:令和元年6月6日~28日)。これは、PCB汚染物(PCB濃度0.5%~10%程度)の処理体制の構築に向けて、関係自治体である神戸市、富山市、いわき市及び秋田県並びに産業廃棄物処理施設の設置者の協力を得て、全国4か所において、PCB廃棄物の焼却実証試験を実施するもの。同試験では、PCBを含む塗膜くず、感圧複写紙、シーリング材、汚泥、防護具・ウエス等の廃プラスチック類及び繊維くず等をプラスチック容器に入れて密閉したものを焼却炉に投入し、他の産業廃棄物と混焼し、焼却後の燃え殻、ばいじん、排ガス、排水及び周辺大気のPCB濃度等を分析し、周辺環境に影響を及ぼすことなくPCBが安全かつ確実に無害化処理されていることを確認する。同試験実施に当たっては、廃棄物処理、分析、健康影響等に関する専門家の助言を得ながら、燃焼ガスの温度を1,100℃以上に保ちつつ、2秒以上滞留させて焼却を行うという。