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 神戸大など、日本に分布する「フノリ(布海苔)」の多様性を解明

発表日:2019.10.31


  神戸大学は、糊の原料や食材として活用されている「フノリ」の未分類種を複数発見し、日本は種の多様性が高い地域であることを確認した。フノリの仲間は世界に5種存在しており、そのうち3種(フクロフノリ、マフノリ、ハナフノリ)が日本に分布していると認識されていた。今回、同大学を中心とする研究グループは、分子系統学的な解析を行い、フクロフノリとされてきたものは4、5種が混同されてきたものであることや、北海道・東北に分布している種はロシアのタイプ標本(学名の基準となる標本)と一致していることを明らかにした。また、ハナフノリとされてきたものには2種が混同しており、19世紀にアイルランドの研究者によって分類・命名された標本と比較した結果、独立したフノリ属の1種を見出し、リュウキュウフノリと命名した。一方、韓国で発見された種が日本では初めて九州で確認できたことから、一連の研究を通じて、日本に分布するフノリ属は合計10種類以上であることを明らかにできたという。

情報源 神戸大学 研究ニュース
機関 神戸大学
分野 自然環境
キーワード 新種 | 神戸大学 | フノリ | 種の多様性 | フクロフノリ | ハナフノリ | タイプ標本 | リュウキュウフノリ | フノリ属 | 分子系統学
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