東京農工大学と北海道大学、ハワイ・パシフィック大学等の国際共同研究チームは、海洋プラスチックが海鳥の化学汚染の直接的な原因であることを立証したと発表した。世界のあらゆる海域でプラスチックが発見されており、多くの海鳥が食物と区別できず摂取している。プラスチックを摂食した生物への化学物質の移行・蓄積については間接的な証拠しか報告されていなかったことから、同研究グループは直接的な証拠を得るため、環境中で起こりうる条件下で海鳥へのプラスチック投与実験を行った。日本近海に広く分布する海鳥「オオミズナギドリ」の雛に、野生の海鳥の胃で確認された濃度と同程度の化学添加剤を含有するプラスチック粒を与え、組織(肝臓、脂肪、尾腺ワックス)を分析したところ、どの組織にもプラスチック由来の化学添加剤が蓄積していることが明らかになった。化学添加剤の蓄積量は通常の餌に由来する蓄積量の91~120,000倍に達し、ハワイ諸島でもプラスチック摂取量の多い野生のアホウドリの組織から化学添加剤が検出されたという。
情報源 |
東京農工大学 プレスリリース
北海道大学 プレスリリー(PDF) |
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機関 | 北海道大学 東京農工大学 パシフィック大学 |
分野 |
ごみ・リサイクル 健康・化学物質 自然環境 |
キーワード | アホウドリ | プラスチック | 北海道大学 | 東京農工大学 | 海鳥 | 海洋プラスチック | オオミズナギドリ | パシフィック大学 | 化学汚染 | 化学添加剤 |
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