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 鹿児島大、エソ科マエソ属魚類「ツケアゲエソ」を発表

発表日:2020.03.17


  鹿児島大学は、エソ科マエソ属の魚類「Saurida undosquamis」を日本で初めて確認し、標準和名とその特徴などを発表した。2018年8月に行われた薩摩半島沿岸の魚類相調査において、同大学の大学院生がエソ科の仲間と思われる魚を釣り上げた。形態を詳細に調べたところ、台湾が分布の北限と考えられていたエソ科マエソ属の魚であることが判明した。エソ科魚類を表面的な特徴によって識別することは困難で、とりわけマエソ属は日本国内で報告事例がなく、特徴がよく似たクロエソ属と混同されていた。今回、同種が鹿児島県の郷土料理である「つけあげ(さつま揚げ)」の原料として使用されている可能性が高いことから、2020年2月29日に学術雑誌において標準和名「ツケアゲエソ」として発表した。体長40cm程度で、尾鰭の上方に黒い点が並ぶこと、側線の鱗が53から55枚であること、体の鱗が剥がれにくいことが主な標徴形質として追記された。同大学総合研究博物館の所蔵標本を調べたところ、30標本以上がみつかり、同種が鹿児島県本土全域と種子島に分布していることも判明したという。

情報源 鹿児島大学 トピックス
機関 鹿児島大学
分野 自然環境
キーワード 鹿児島大学 | 種子島 | 標本調査 | 標準和名 | 薩摩半島 | 南さつま市 | クロエソ属 | ツケアゲエソ | 尾鰭 | 標徴形質
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