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 森林総研など、小笠原諸島の島々に分布する固有種の遺伝的多様性を解明

発表日:2020.05.12


  (国研)森林研究・整備機構森林総合研究所、島根大学など3大学および岐阜県立森林文化アカデミーの研究グループは、小笠原諸島の固有種「タコノキ」の遺伝的多様性が、島々の形成された時代や、島の位置により決まっていることを明らかにした。小笠原諸島は、3400~4400万年前に形成され、約60 km圏内に分布する小笠原群島(聟島・父島・母島列島)と、それらの島々から南に約150 km離れ、1~75万年前に形成された硫黄列島により構成されている。今回、同研究グループが20の孤島に生育する34のタコノキ集団の遺伝的な多様性や構造、集団サイズの拡大様式を調べた結果、新しい硫黄列島は古い小笠原群島に比べ遺伝的多様性が低く、集団が小さいままであることが分かった。また、遺伝子流動は南から北への方向性を有し、北方の島ほど遺伝的多様性が高くなる傾向が見られ、孤島に移入定着した種の遺伝的多様性の成立過程をとらえることができたという。

情報源 森林総合研究所 研究紹介
機関 森林総合研究所 島根大学 岐阜県立森林文化アカデミー 京都大学 東京都立大学
分野 自然環境
キーワード 小笠原諸島 | 小笠原群島 | 固有種 | 遺伝的多様性 | タコノキ | 硫黄列島 | 集団サイズ
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