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 千葉大、積雪の中に生息する未知のクマムシを発見

発表日:2021.03.17


  千葉大学は、積雪中に生息する未知のクマムシを発見した。クマムシは北極圏の氷河を中心に生息が報告されている体長0.1~1.0 mmほどの雪氷生物の一種で、極限環境耐性を持つことが知られている。日本列島は豪雪地帯であるが、日本の雪氷生物についての情報は限られており、これまでクマムシなどの微小動物に関する報告はほとんどなかった。今回、積雪の多い山形県の「月山」において、積雪中の微小動物についての調査(2018年4月、5月および2019年5月)を行ったところ、採取した積雪表面サンプルからヤマクマムシ属のクマムシが多数含まれていた。形態をもとに同定を試みた結果、少なくとも2種のクマムシが含まれており、そのうち1種は体の表面に突起のような構造が見られるなど既知の種とは異なる特徴を持つことから、新種である可能性が極めて高いことが分かった。日本の積雪は地球温暖化の影響で将来大きく減少することが予測されており、今回発見したクマムシを含む雪氷生物の実態を解明することが急務であるという。

情報源 千葉大学 ニュース・イベント情報
機関 千葉大学
分野 自然環境
キーワード 積雪 | 新種 | 山形県 | 千葉大学 | クマムシ | 極限環境耐性 | 豪雪地帯 | 雪氷生物 | 月山 | 微小動物
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