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 (独)農業環境技術研究所、土壌洗浄法によるカドミウム汚染水田の実用的浄化技術を確立

発表日:2010.08.19


  (独)農業環境技術研究所は、土壌洗浄法によるカドミウム汚染水田の実用的浄化技術を確立したと発表した。同手法により、水田における土壌のカドミウム濃度は60~80%程度、生産される玄米中のカドミウム濃度は70~90%程度低下する。また、洗浄後の排水に含まれるカドミウムも、凝集剤で沈降させることにより環境基準値(0.01mg/L)の10分の1以下まで濃度を低下させることができ、排水路に流しても、化学物質の生体影響評価で用いられる藻類、ミジンコ、魚類などの生育に悪影響を及ぼさないという。さらに同手法は、汚染されていない土壌を客土する現行の対策に比べて、採土地での自然改変などの環境影響や、適応する農地土壌の理化学性への影響が小さく、標準的な費用も、客土対策と同等以下の水準となる。今後、平成23年2月末日から適用される食品衛生法に基づく「食品、添加物等の規格基準の中の米に含有するカドミウム及びその化合物についての基準」(0.4mg/kg以下)をクリアするための対策の一つとして期待されるという。

情報源 農業環境技術研究所 プレスリリース
機関 農業環境技術研究所(現:農研機構 農業環境変動研究センター)
分野 健康・化学物質
水・土壌環境
キーワード 化学物質 | 土壌汚染 | 農業環境技術研究所 | 水田 | 環境基準 | カドミウム | 排水 | 土壌洗浄法 | 客土 | 食品衛生法
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