(独)海洋研究開発機構は、東北地方太平洋沖地震の震源域近傍における海底地形変動量を発表した。同機構では、地球内部ダイナミクス領域の冨士原技術研究主任らによって、同地震の震源域近傍における海底地形変動の検証を進めている。すでに2011年4月28日に、1999年と2011年の海底地形調査データの比較を行い、海底地形の変動量について速報を発表しているが、今回新たに、2004年に実施した海底地形調査データも加え、同変動量を評価した。その結果、1999年から2004年では海底地形の変化は認められず、大きな海底地形の変動は2004年以降に生じたことが確認された。また、震源域近傍における海底地形は、震源近傍から海溝軸に至る領域が東南東方向に約50m、上方に約7~10m移動したことが明らかとなった。