環境GIS+における海洋環境モニタリング調査

環境GIS+」では、環境省が実施した「日本近海海洋汚染実態調査(1975~1994)」、「海洋環境保全調査(1995~1997)」 及び 「海洋環境モニタリング調査 (1998~)」 の調査結果を調査地点別に全国マップに色分け表示している。

調査種別と調査項目

環境GIS+で扱っているデータは以下の通りである。

調査種別年度調査項目
水質 1975~ 一般項目、重金属類、有機塩素化合物、ダイオキシン類、有機スズ化合物、炭化水素
底質 1975~ 一般項目、重金属類、有機塩素化合物、ダイオキシン類、有機スズ化合物、炭化水素、臭気系難燃剤、マーカー
生物群集 1977~ メイオベントス、マクロベントス、植物プランクトン、動物プランクトン
生体濃度 1998~ 一般項目、重金属類、有機塩素化合物、ダイオキシン類、有機スズ化合物
プラスチック類 1995~ 個数と重量

調査結果

調査別に各調査項目の結果を調査地点ごとに凡例に従い全国マップに色分け表示している。

生体濃度調査の調査結果について
対象生物のイカ類、タラ類、底生性サメ類、イガイ類、甲殻類は海域での調査となり、マイクロネクトン、メガベントスは地点での調査となっている。
イカ類、タラ類、底生性サメ類は筋肉部の測定と肝臓部の測定の2種類がある。イガイ類については軟体部、甲殻類については殻以外の部位を測定している。
なお、海域(仙台湾、親潮域、富山湾、日本海域、東京湾、黒潮域、有明海、東シナ海域)での調査で表示されている調査地点は便宜上のものであり、実際はその海域内のある地点での調査結果となる。
プラスチック類調査の調査結果について
プラスチック類調査については開始地点と終了地点までを移動して測定しているため、代表地点として開始地点と終了地点の中間点にポイントを表示している。ただし、終了地点が不明な場合は開始地点にポイントを表示している。
凡例について
A - Bは、Aを超えB以下を意味する。

各地点の詳細情報

各調査地点をクリックすると各地点の詳細情報を確認できる。各レイヤーの属性テーブルにも同じ情報が掲載されている。

調査地点の属性
調査地点の位置情報、測定日時等、全ての調査項目について調査結果を表示している。
調査区分の「陸域起源」は、「陸域起源の汚染を対象とした調査」の調査地点であることを意味し、「海洋投入」は「廃棄物等の海洋投入処分による汚染を対象とした調査」の調査地点であることを意味する。
また、生体濃度調査の調査地点IDの検体番号は同一海域において対象生物を複数分析していることを意味する。
測定値フラグ
1999年以前と、2000年度以降で測定値フラグの意味が異なる。詳細は下表を参照のこと。
1999年度以前
ND 定量下限値未満または検出限界値未満を示す
9999 未測、欠測、分析なしを示す
2000年度以降
* 検出限界値以上定量下限値未満を示す
< 検出限界値未満を示す
ND 検出されなかったことを示す
9999 未測、欠測、分析なしを示す
- 調査対象外項目を示す
定量下限値・検出限界値
海水・底質等に存在する各汚染物質の濃度測定においては、ごく微量である場合に、計測不能または計測されたとしても濃度を表現する精度が十分でないことがある。このため、以下に定義する「定量下限値」、「検出限界値」を設けている。なお、これらの値は、調査年度、測定物質、測定対象によって異なる。
検出限界(下限)値 存在の有無が確認できる最小濃度
定量下限(限界)値 十分な精度でその存在量を求めることができる最小濃度