九大、金の生産における「ヨウ化物イオン酸化細菌」の活用可能性を検証

九州大学は、天然ガス田に生息している「ヨウ化物イオン酸化細菌(以下「IOB」)」を用いて、金鉱石に含まれている金を可溶化すること(浸出)に成功したと発表した。「金」は、金鉱石の採掘、粉砕・野積された鉱石の浸出(リーチング)、浸出液の回収・濃縮・精錬という流れで生産されており、浸出には有害性の高いシアン化合物・水銀・王水などが使用されている。同大学の研究グループは、日本の天然ガス田には塩水にメタンが溶解した「かん水」が賦存し、そのなかにヨウ素(ヨウ化物イオン)とIOBが存在していることから、新たなバイオリーチング手法を着想した。かん水から分離した8種のIOB株にヨウ化物イオン等を与え、金鉱石粉末とともに30 ℃の環境下で培養した結果、鉱石中の金がジヨード金酸イオンとなって溶出することが確認され、金鉱石に含まれている金を全量浸出させる菌株や、5日間で全量浸出する菌株も見い出された。環境負荷が低い浸出方法の確立や、液体のまま浸出・回収する将来技術の開発につながる成果であるという。

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