東京大学大気海洋研究所と国立極地研究所は、最終氷期(約10万〜2万年前)に起きた「南半球・南大洋の温暖化」が大西洋における海洋深層循環(以下「大西洋深層循環」)変動の引き金になった可能性があると発表した。大西洋深層循環は北向きに熱を輸送し、数百~数千年の時間スケールでの気候変動に関与している。グリーンランド氷床コアの解析結果等により、近年では大西洋深層循環の変化が最終氷期の急激な温暖化イベント(ダンスガード・オシュガーイベント)の要因であると考えられるようになってきた。両研究所は、大西洋深層循環モードに関する先行研究の成果(Oka et al., 2012)に基づき、海面冷却によるモード遷移(亜間氷期モード/亜氷期モード)を引き起こす「熱的閾値」について複数のモデルを用いた計算実験を行った。北半球と南半球での冷却の影響を分離して評価したところ、既知の要因(北半球大陸氷床の融解)に加え、南半球の温暖化が大西洋深層循環に大きく影響した可能性が示唆された。これらの知見は南極の氷床コア記録とも整合しているという。
情報源 |
【オンライン情報源1】 東京大学大気海洋研究所 研究成果 プレスリリース |
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配布形式1 |
【交換形式名称】HTML 【版】不明 |
タイトル | 東大など、温暖化イベントの新要因を発見 |
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日付1 |
刊行日: 2021/08/20 |
要約 | 東京大学大気海洋研究所と国立極地研究所は、最終氷期(約10万〜2万年前)に起きた「南半球・南大洋の温暖化」が大西洋における海洋深層循環(以下「大西洋深層循環」)変動の引き金になった可能性があると発表した。大西洋深層循環は北向きに熱を輸送し、数百~数千年の時間スケールでの気候変動に関与している。グリーンランド氷床コアの解析結果等により、近年では大西洋深層循環の変化が最終氷期の急激な温暖化イベント(ダンスガード・オシュガーイベント)の要因であると考えられるようになってきた。両研究所は、大西洋深層循環モードに関する先行研究の成果(Oka et al., 2012)に基づき、海面冷却によるモード遷移(亜間氷期モード/亜氷期モード)を引き起こす「熱的閾値」について複数のモデルを用いた計算実験を行った。北半球と南半球での冷却の影響を分離して評価したところ、既知の要因(北半球大陸氷床の融解)に加え、南半球の温暖化が大西洋深層循環に大きく影響した可能性が示唆された。これらの知見は南極の氷床コア記録とも整合しているという。 |
目的 | ニュースリリース等の配信 |
状態 | 完成 |
問合せ先(識別情報)1 |
【組織名】東京大学 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】東京大学 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)2 |
【組織名】東京大学大気海洋研究所 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】東京大学大気海洋研究所 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)3 |
【組織名】国立極地研究所 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】国立極地研究所 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
分野 | 地球環境 |
種別 | ニュース・イベント:ニュース:国内ニュース |
場所 | アジア:日本 |
キーワード | 計算実験、氷床コア、温暖化、南半球、南大洋、最終氷期、ダンスガード・オシュガーイベント、海洋深層循環、海面冷却、熱的閾値 |
言語1 | 日本語 |
文字集合1 | utf8 |
主題分類 | 環境 |
ファイル識別子 | 110026 |
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言語 | 日本語 |
文字集合 | |
親識別子 | |
階層レベル | 非地理データ集合 |
階層レベル名 | 国内ニュース |
日付 | 2021/08/25 |
メタデータ標準の名称 | JMP |
メタデータ標準の版 | 2.0 |
国内ニュース | https://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=32345 |
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