大阪公立大学大学院理学研究科の日髙大学院生、十川特任研究員、幸田特任教授、安房田教授らの研究グループは、親以外の個体が子育てを手伝う行動(協同繁殖)に関するユニークな新知見を発表した。協同繁殖は親のコストを軽減し、子の生存率や成長率の向上に寄与する仕組みと考えられている。脊椎動物では鳥類やほ乳類、魚類で確認されているが、その実態やメカニズムは謎に包まれている。同研究グループは、報告例の少ない魚類を対象に、両親以外の個体(ヘルパー)による繁殖巣の掃除や、近づいてくる他種を追い払う行動を一旦妨げ、再び両親や侵入者がいる環境に戻す、ユニークな実験を行った。その結果、1)親が怠惰なヘルパーに対して「罰」を与えること、2)罰を受けたヘルパーはその後の手伝い量を増加させること、3)ヘルパーが罰を受ける前に先手を打って手伝い量を増加させ、親からの罰を回避していることが明らかになった。本成果は魚がヒトと同じように、高度な認知能力を駆使して社会を維持していることを示しており、研究者は“動物全般の賢さ”を見直す時期が来ているのではないか、と投げかけている(DOI: https://doi.org/10.1016/j.anbehav.2024.02.020)。
情報源 |
【オンライン情報源1】 大阪公立大学 プレスリリース |
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配布形式1 |
【交換形式名称】HTML 【版】不明 |
タイトル | 社会の厳しい掟?協同繁殖は「罰」によって成り立っていた! |
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日付1 |
刊行日: 2024/04/09 |
要約 | 大阪公立大学大学院理学研究科の日髙大学院生、十川特任研究員、幸田特任教授、安房田教授らの研究グループは、親以外の個体が子育てを手伝う行動(協同繁殖)に関するユニークな新知見を発表した。協同繁殖は親のコストを軽減し、子の生存率や成長率の向上に寄与する仕組みと考えられている。脊椎動物では鳥類やほ乳類、魚類で確認されているが、その実態やメカニズムは謎に包まれている。同研究グループは、報告例の少ない魚類を対象に、両親以外の個体(ヘルパー)による繁殖巣の掃除や、近づいてくる他種を追い払う行動を一旦妨げ、再び両親や侵入者がいる環境に戻す、ユニークな実験を行った。その結果、1)親が怠惰なヘルパーに対して「罰」を与えること、2)罰を受けたヘルパーはその後の手伝い量を増加させること、3)ヘルパーが罰を受ける前に先手を打って手伝い量を増加させ、親からの罰を回避していることが明らかになった。本成果は魚がヒトと同じように、高度な認知能力を駆使して社会を維持していることを示しており、研究者は“動物全般の賢さ”を見直す時期が来ているのではないか、と投げかけている(DOI: https://doi.org/10.1016/j.anbehav.2024.02.020)。 |
目的 | ニュースリリース等の配信 |
状態 | 完成 |
問合せ先(識別情報)1 |
【組織名】大阪公立大学 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】大阪公立大学 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
分野 | 自然環境 |
種別 | ニュース・イベント:ニュース:国内ニュース |
場所 | アジア:日本 |
キーワード | 子育て、罰、協力社会、ヘルパー、協同繁殖魚、Neolamprologus savoryi、Animal Behaviour、認知進化生態学 |
言語1 | 日本語 |
文字集合1 | utf8 |
主題分類 | 環境 |
ファイル識別子 | 119776 |
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言語 | 日本語 |
文字集合 | |
親識別子 | |
階層レベル | 非地理データ集合 |
階層レベル名 | 国内ニュース |
日付 | 2024/04/18 |
メタデータ標準の名称 | JMP |
メタデータ標準の版 | 2.0 |
国内ニュース | https://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=36453 |
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