京都大学大学院野生動物研究センター・三谷教授らの研究グループは、北海道東部沿岸域における赤潮がラッコの捕食行動に与える影響を明らかにした。──研究グループは、2020年から2023年までの夏季にラッコの捕食行動と底生生物の密度を調査した。捕食行動は双眼鏡を用いた船上目視調査で観測し、底生生物の密度はグリッド内に設置したコドラートで計測した。調査は赤潮前、赤潮直後、赤潮から1年後に行い、3つの期間に分けてデータを収集した。その結果、赤潮直後にはラッコの捕食した餌生物からウニが完全に消失し、二枚貝が増加した。しかし、1年後にはウニの捕食割合が赤潮前のレベルに戻り、二枚貝の割合も減少した。これらの知見より、赤潮による影響は一時的であり、ラッコは餌生物の損失を他の餌生物で補完できることが示された。──この海域は豊かな漁場であり、2014年からラッコの繁殖個体が確認されているが、2021年10月に大規模な赤潮が発生し、底生生物に大きな影響を与えた。
今後の展開として、研究チームはラッコの採餌行動の長期的な変化を継続的に調査し、地球規模の気候変動が海洋高次捕食者に与える影響を明らかにすることを目指している。
情報源 |
【オンライン情報源1】 京都大学 最新の研究成果を知る |
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配布形式1 |
【交換形式名称】HTML 【版】不明 |
タイトル | 道東沿岸域のラッコ、食べ分け術で赤潮の影響を克服! |
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日付1 |
刊行日: 2024/11/25 |
要約 |
京都大学大学院野生動物研究センター・三谷教授らの研究グループは、北海道東部沿岸域における赤潮がラッコの捕食行動に与える影響を明らかにした。──研究グループは、2020年から2023年までの夏季にラッコの捕食行動と底生生物の密度を調査した。捕食行動は双眼鏡を用いた船上目視調査で観測し、底生生物の密度はグリッド内に設置したコドラートで計測した。調査は赤潮前、赤潮直後、赤潮から1年後に行い、3つの期間に分けてデータを収集した。その結果、赤潮直後にはラッコの捕食した餌生物からウニが完全に消失し、二枚貝が増加した。しかし、1年後にはウニの捕食割合が赤潮前のレベルに戻り、二枚貝の割合も減少した。これらの知見より、赤潮による影響は一時的であり、ラッコは餌生物の損失を他の餌生物で補完できることが示された。──この海域は豊かな漁場であり、2014年からラッコの繁殖個体が確認されているが、2021年10月に大規模な赤潮が発生し、底生生物に大きな影響を与えた。 今後の展開として、研究チームはラッコの採餌行動の長期的な変化を継続的に調査し、地球規模の気候変動が海洋高次捕食者に与える影響を明らかにすることを目指している。 |
目的 | ニュースリリース等の配信 |
状態 | 完成 |
問合せ先(識別情報)1 |
【組織名】京都大学 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】京都大学 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
分野 | 自然環境 |
種別 | ニュース・イベント:ニュース:国内ニュース |
場所 | アジア:日本 |
キーワード | 海洋高次捕食者、生態系、気候変動、環境保全、赤潮、底生生物、環境変化、捕食行動、漁業資源、ラッコ |
言語1 | 日本語 |
文字集合1 | utf8 |
主題分類 | 環境 |
ファイル識別子 | 122278 |
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言語 | 日本語 |
文字集合 | |
親識別子 | |
階層レベル | 非地理データ集合 |
階層レベル名 | 国内ニュース |
日付 | 2024/11/27 |
メタデータ標準の名称 | JMP |
メタデータ標準の版 | 2.0 |
国内ニュース | https://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=37277 |
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