IoTデバイスに革命!東科大、双回路型Ge-STCを提案

東京科学大学(Science Tokyo)物質理工学院の陳氏と松下准教授らの研究チームは、低温廃熱で連続発電できる斬新なを提案した。──IoTデバイスのさらなる活用に向けて、低温廃熱による持続的な発電技術の確立が求められている。研究チームは、半導体の熱励起電荷を利用し、電解質イオンを酸化還元させて発電する「半導体増感型熱利用電池(STC)」の可能性に着目し、その性能向上に力を注いでいる。従来のSTCは、放電と再発電のために一定程度の回復時間をとる必要があり、十分な温度差を設けなければ発電できなかった。そうした制約を克服するために、今回の研究では、ゲルマニウム(Ge)と白金(Pt)を対極とし、それらを役割を切り替えて運用する双回路型回路を採用した「Ge増感型熱利用電池(Ge-STC)」を開発した。Ge-STCは、60℃という低温で回路のスイッチングによって継続的に放電することがシミュレーションと実験で確認された。また、試作セルの開回路電圧(Voc)は約270mV、短絡電流(Isc)は約0.30μA(Jsc=5μA/cm²)であり、3回のスイッチングで継続的な放電が可能であることが分かった。──低温廃熱を有効活用に資する技術のひとつであり、比較的小さな温度差を用いた電源供給が求められるデバイスへの応用展開が期待される(掲載予定誌:Energy Conversion and Management)。

配布情報

識別情報

メタデータの情報

関連するコンテンツ

  • 関連情報は見つかりませんでした。
  • 関連情報は見つかりませんでした。
  • 関連情報は見つかりませんでした。
  • 関連情報は見つかりませんでした。
  • 関連情報は見つかりませんでした。
  • 関連情報は見つかりませんでした。