環境省花粉観測システムは,自動測定器KH-3000による花粉濃度の1時間値をリアルタイムで情報提供しており,花粉観測として広く使用されているダーラム法と比べ時間分解能と即時性の点で優れたシステムである。この花粉情報がダーラム法との相互補完により人々の花粉症対策に活用されることを目的として,中国・四国地方の3カ年(2007年~2009年)の花粉飛散状況を解析した。 地点別の花粉飛散開始日を決定する際の目安を,花粉濃度の日平均値,昼間の平均値および日最高値により作成した。花粉飛散開始日は,1月1日からの日最高気温の累積値を目安とした。しかし,前年12月の気温も重要であることが示された。また,花粉の種類と飛散量を地域別に比較すると,島根県では2月~3月の飛散量が顕著に多く,スギ花粉が主体であるのに対し,岡山県等では4月にもヒノキ花粉を主体とする花粉飛散量が多かった。 花粉飛散量の予測に関わる花粉飛散量と気温との関係については,2月~3月の花粉飛散量は前年・前々年の7月の平均気温年次差との間に相関の良いことが示された。スギ花粉の大量飛散年であった2009年の2月~3月の濃度分布により,中国・四国地方は東部・西部地域の2地域に区分された。 中国・四国地方の昼間の花粉飛散量は,2009年は2007年~2008年に比べ各地点で約2倍に増加しており,大量飛散日数についても,2007年~2008年の約20日から2009年は約40日に増加した。
情報源 |
【オンライン情報源1】 環境展望台 全国環境研会誌 - JELA_3501025_2010.pdf 【オンライン情報源2】 環境展望台 全国環境研会誌 35巻1号 【オフライン情報源】 【媒体名称】 【備考】全国環境研会誌 35巻1号, 25, (2010) |
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配布形式1 |
【交換形式名称】PDF 【版】不明 |
ファイル識別子 | 85708 |
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言語 | 日本語 |
文字集合 | |
親識別子 | |
階層レベル | 非地理データ集合 |
階層レベル名 | 全国環境研会誌 |
日付 | 2013/03/28 |
メタデータ標準の名称 | JMP |
メタデータ標準の版 | 2 |