[報文]三宅島火山ガスが愛知県内の大気および降水中の硫黄酸化物濃度に与える影響

2000年8月以降1年間の常時監視による愛知県内の二酸化硫黄濃度の時間変動において,明らかに三宅島火山ガスの影響と考えられる二酸化硫黄濃度の上昇(2局以上で50ppb以上)は20例以上が観測された。各地域から選出した11測定局の2000年8月以降の二酸化硫黄の年平均濃度(6.9ppb)は,前年に比べて約1.7ppb上昇していた。 火山ガスは,北東太平洋上の高気圧の外縁に沿う形で県域に達する場合が多く,東南東の暖湿流の流入により,二酸化硫黄濃度の上昇に続いて降雨のある事例が多かった。これらの降水は,平時に比べると水素イオンと硫酸イオンの濃度が高く,酸性物質としては硫酸の寄与が大きくなっていた。水素イオンと硫酸イオンの湿性沈着量は増加していることが概算された。 火山ガス影響時には,浮遊粒子状物質にも二酸化硫黄と類似する濃度変動が見られた。この時の浮遊粒子状物質中の硫酸イオンは約30%と平時の約10%に比べて高くなっていた。

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