イギリス気象庁、2012年は記録的多雨と暫定発表
発表日:2013.01.03
イギリス気象庁は、2012年の国内降水量が、過去最多だった2000年よりわずか6.6mm少ないだけの、記録的な多雨だったとする暫定統計値を発表した。年初は降水量が少なめだったがその後降水量が増え、4月と6月は史上最多の雨量を記録、年末まで不安定な天候が続いた。しかし、気象庁が随時正確な予報や警報を発令したため、多雨による大災害は避けられたという。統計によると、イギリスでは近年降水量の多い年が増えており、長期的にも降水量は増加傾向にある。また、一度に大量の雨が降る集中的な豪雨が増えているという。気象庁の研究者は、「集中豪雨の増加は世界的な傾向だが、その原因や影響を知るには一層の研究が必要。今後の極端気象現象や洪水について適切な助言ができるよう、豪雨の増加が長期的降雨パターンにどう影響するかをみていくことが肝要」だとしている。降水量の増加には、自然のサイクルによる海面温度の変化、北極の海氷の減少のほか、地球の全球温度の上昇も影響している可能性があるが、その判断にはさらなる研究が必要だという。