国連環境計画、国際水銀条約交渉に先立ち世界の水銀排出に関する報告書2件を公表
発表日:2013.01.10
国連環境計画(UNEP)は、水銀条約制定に向けた政府間交渉委員会第5回会合(2013年1月13-18日)に先立ち、『2013年世界水銀アセスメント報告書』、及びその政府向け要約『水銀:今こそ行動を』を公表した。報告書によると、小規模金採掘や発電用の石炭燃焼等を原因として、一部のアフリカ・アジア・南米諸国で水銀排出が増加し、水銀暴露に関する健康・環境リスクが深刻化している。UNEPは今回のアセスメントで、初めて地球規模で河川や湖など水域環境への水銀排出を評価し、また、地域・部門別に水銀排出の包括的評価を行った。報告書は、水銀による健康・環境被害への取組はこの数十年強化されているが、地球規模の協調行動は歩みが遅いと指摘。協調して対策を講じれば(法的拘束力のある国際条約の制定、水銀の使用が少ない技術の奨励など)、水銀需要の大幅削減を促すことが可能で、各国政府も実用的で安全な市販代替手段への転換を促す規制の枠組みとインセンティブを確保し、水銀など汚染物質の排出を低減する必要があるとしている。
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