2013年は史上7位に入る高気温で気候極端現象も多発、世界気象機関が暫定報告
発表日:2013.11.13
世界気象機関(WMO)は、2013年1~9月の世界平均気温が1961~1990年の平均値より0.48℃高く、1850年の観測開始以後7番目に高い2003年に匹敵するとの暫定報告書を公表した。「2013年の世界の気候の状況についての暫定報告書」は、地域別、国別の気温概況のほか、降水量、洪水、干ばつ、台風、氷量、海面水位などを報告しており、気候変動条約ワルシャワ会議で交渉の参考として公表される。報告書によると、2013年、オーストラリアでは年間を通じて気温が平均を上回り乾燥も続いた。台風30号は、上陸した台風としては史上最強レベルで、フィリピンやベトナムに深刻な被害をもたらした。また、北米北部、南米東北部、北アフリカ、ユーラシアでの顕著な暑さ、ブラジル高原やアフリカ南部の記録的な少雨、ヨーロッパ中部などでの洪水等、気候極端現象が多発し、海面水位は観測史上最高を記録した。ジャローWMO事務局長は、大気中の温室効果ガス濃度が記録を更新する中、氷床融解などによる海面上昇が続き、高潮などの脅威が増すと警告している。