欧州環境局、「国際森林デー」にあわせ欧州の森林生態系の概況を発表
発表日:2014.03.21
欧州環境局(EEA)は「国際森林デー」の3月21日、欧州の森林生態系の概況要約を発表した。欧州では世界的にみて珍しく、20世紀の間に森林面積が拡大したが、EEAはその現状について、1)欧州では森林面積が陸地の約35%(世界で最も森林豊かな地域のひとつ)、2)森林は経済資源(個人所有者1600万人の収入源、森林関連活動による売上高5000億ユーロ・雇用350万人)、3)目に見えない貴重な生態系サービスを提供(水・土壌保全、洪水防止、大気浄化など)、4)気候変動の影響を緩和(年間温室効果ガス排出量の約10%を吸収)、5)樹種の多様性減少に伴い森林構造が均一化(病害虫や気候変動に対する抵抗力低下)、6)森林生態系の健康状態の悪化(一部地域で1980~2005年に森林性鳥類の個体数が30%超減少)、7)特定外来生物の問題の深刻化(アジアから導入された菌類が原因のオランダニレ病による森林荒廃など)、8)気候変動による被害が増大(年間平均約40万ヘクタールの森林焼失)、の8点を指摘している。
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