アメリカ海洋大気庁、サンゴ20種を「近い将来絶滅の危機に瀕する可能性の高い種」に指定
発表日:2014.08.27
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、サンゴ20種を絶滅危惧種法(ESA)に基づく「近い将来絶滅の危機に瀕する可能性の高い種」(Threatened)に指定して保護すると発表した。このうち15種はインド洋から太平洋に、5種はカリブ海に生息する。サンゴ礁は地球上で最も生物多様性に富む生態系の一つで、多くの海生種に生息地を提供し、海岸線の保護機能も持つが、世界中で著しく減少している。NOAAは、2012年11月にサンゴの指定を増やすESAの規則改正案を公表したが、最終決定では、それ以降に明らかになった気候変動やサンゴの生息地や分布、生息数に関する多数の学術情報や、意見募集の結果も広く考慮した。NOAAは、ESAの柔軟な保護手法を駆使し、指定に伴う地域への影響を考慮しながら沿岸自治体等と連携してサンゴを保護するとしている。また、サンゴ生態系にとっての深刻な脅威として、海水温上昇、海の酸性化などの気候変動に関わる影響や漁業などを挙げ、陸上由来堆積物対策のための流域管理、養殖サンゴの移植などの保護・復元計画を進めるという。
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