アメリカ海洋大気庁、絶滅が危惧されるサンゴ2種の再生計画を決定
発表日:2015.03.05
アメリカ海洋大気庁(NOAA)海洋水産局は、2006年に絶滅危惧種法(ESA)で「近い将来絶滅の危機に瀕する可能性の高い種」(Threatened)のリストに掲載されたサンゴ2種(エルクホーンサンゴ、ミドリイシサンゴ)の再生計画を公表した。この計画で定めた基準に達すれば、同2種をこのリストから削除できるという。サンゴ礁は、海洋魚の25%以上および海洋生物200万種の餌や避難場所を提供するほか、暴風雨から海岸線を保護し、同国経済にも観光業等で年間約4億8300万ドルをもたらしている。かつて同2種は、カリブ海のサンゴの優占種だったが、1970年代から主に病気や水温による白化、暴風雨が原因で92~97%も減少した。再生計画では、同2種の再生に必要な24の行動が示され、調査やモニタリング、絶滅につながる脅威の低減方法、個体数増加に向けた積極的なサンゴの養殖・移植方法が盛り込まれている。種の再生を実現するためのロードマップとなるこの計画は、同2種だけでなくサンゴ礁の生態系全体の改善にも役立つという。
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