イギリスの研究グループ、温室効果ガスを大幅に削減する長期戦略の必要性を訴える
発表日:2008.10.29
イギリスのブリストル大学や気象庁ハドレーセンター等の研究グループは、現在のイギリス国内及び国際的なCO2排出削減目標を達成しても、大気中のCO2の濃度は増え続けるが、最近イギリス政府が提唱した「21世紀末までに80%削減」といった強力な措置であれば長期的な利益が得られるとする研究成果を「Environmental Research Letters」誌に発表した。コンピュータモデルの予測によると、2050年までに世界全体の排出量を50%削減するというG8の計画は、2050年以降の削減対策が進まない場合、2100年までに大気中のCO2濃度が590ppm(産業革命前の2倍以上)に上昇し、最悪のシナリオでは2300年までに980ppmとなり、気温は5.7℃上昇するという。一方、スターン・レビューの提案どおり、21世紀末までに80%削減した場合、2100年までに500~600ppmの間で安定化、1.4~3.4℃の上昇で済み、2300年でも最大4.2℃の上昇に落ち着くという。
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