アメリカ国立雪氷データセンター、北極の海氷域面積が観測史上4番目に低い値まで減少と速報
発表日:2015.09.15
アメリカ海洋大気庁(NOAA)の国立雪氷データセンター(NSIDC)は、2015年の北極海氷域面積が観測史上4番目に低い値まで減少したことを示す暫定値を発表した。NSIDCは、1979年から北極海氷の衛星観測を行っている。2015年9月11日に今季最少となったとみられる海氷域面積(海面の15%以上が海氷で覆われた海域の面積)の暫定値は441万平方キロメートルで、2012年、2007年、2011年に次いで観測史上4番目に低かったという。また、この値は、1981年~2010年の平均値の±2標準偏差の範囲よりも低かった。北極の気候に関しては、2015年は7月に短期間の高温の時期があったものの全体としては特別高温だったわけではなく、夏の終わりに海氷を破壊し、融解させる大規模な嵐も発生せず、古い海氷を流し出す強力な風や海流のパターンも特に見られなかったという。NSIDCは、2015年10月初頭に2015年の北極の海氷状況に関する正式なデータと分析結果を発表するとしている。