国連環境計画、世界初の指標によって世界の湿地が約40年で30%減少と報告
発表日:2015.12.04
国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)は、世界の自然湿地の変化を示す世界初の指標であるWETインデックスを用いた研究成果を報告した。それによると、1970~2008年の間に世界の自然湿地が30%減少したことが示されたという。また、海洋および沿岸湿地は内陸湿地よりも急速に減少していることが示され、ヨーロッパでは約50%減少したのに対し、オセアニアでは約17%減少と地域差も確認された。WETインデックスは脊椎動物種の個体数に関する地球規模の傾向を測定するリビングプラネット指数を基にしており、地上観測データと遠隔探査データの両方を含む世界中の1000以上の時系列データを分析した。WETインデックスは、ラムサール条約や生物多様性条約などで採択された湿地関連の政策目標の進捗を評価するのに有用だという。UNEP-WCMCは、今後さらにWETデータの不足を埋め、各国および国際レベルで利用しやすくすることが重要だとしている。
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