国連機関等、野生生物の違法取引撲滅を目指す世界規模の活動を開始
発表日:2016.03.03
国連環境計画(UNEP)等の国連機関と「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」(ワシントン条約:CITES)は、第3回の「世界野生生物の日」(3月3日)、サイやゾウ、センザンコウなど野生生物の違法取引撲滅を目指す世界規模の活動を開始し、各国の政府や企業、市民、NGO等に協力を呼びかけた。近年、違法取引による野生生物製品の需要増で違法取引が急増し、一部の種が絶滅の危機に追い込まれている。こうした中、2015年の国連総会で、野生生物の違法取引を重大な犯罪とする決議が採択され、違法取引を阻止する国際的取組が進展した。しかし、象牙取引を巡るCITESの対策や、大陸をまたぐ捜査作戦が成果を上げたものの、CITESの最新の分析によると、アフリカゾウの違法取引は未だ深刻な状況が続いているという。パン・ギムン国連総長は、象徴的な動物種を救う時間は残り少ないとし、「違法取引と闘い、その製品の需要と供給に対処するため、全ての大陸、全ての部門で行動を強化する必要がある」と述べている。