アメリカ環境保護庁、気候変動指標でアメリカと世界の長期的気候変化を追跡
発表日:2016.08.02
アメリカ環境保護庁(EPA)は、アメリカと世界の気候の長期的変動および人の健康と環境への影響を示す報告書を公表した。報告書では、アメリカと世界の気温、海洋酸性度、海面水位、洪水、干ばつ、森林火災等37の気候指標のデータをまとめ、気候変動の明確な証拠を示した。具体例として、大気中の年平均CO2濃度が過去80万年で初めて400ppmを超過。平均気温はアメリカ全土で1901年から上昇が続き、記録的な高温の年の上位10位のうち8年が1998年以降に発生している。海面水位は、アメリカ沿岸のほとんどで1960~2015年に上昇し、満潮時の洪水は長期観測地点のあるほぼ全ての都市で1950年代から増加。北極の3月の海氷面積は2015~16年に過去最小となった。この他、海水温上昇に伴うアメリカ沿岸の海洋生物種の移動や、ブタクサの花粉季節の長期化等が報告された。4回目となる今回の報告書では、新たに7指標(高温関連の疾患、西ナイル熱、河川の氾濫、沿岸域の洪水、南極の海氷、河川の温度、海洋種の分布)が追加された。