ドイツ、枯死木の保全を通じ絶滅危惧種アルプスルリボシカミキリ保護プロジェクトを実施
発表日:2017.05.22
ドイツは、固有種で絶滅危惧種に指定されている甲虫類の一種アルプスルリボシカミキリを、枯死木の保全を通じ保護するプロジェクトを実施している。このカミキリは、枯死木の日光が当たる部分に産卵するが、林業によりその空間が減少し、絶滅の危機にある。枯死木は森林の自然循環の一部であり、多数の菌類、地衣類、藻類、昆虫類や鳥類も採餌や繁殖の場として利用している。連邦環境省のシュヴァルツェリューア=ズッター政務次官は、「枯死木の保全を通じて、林業が行われている森林においても、僅かな労力で生物多様性に大いに貢献できる。ドイツ連邦不動産管理機関(BImA)の取組は、生物多様性の維持と改善に向けて国有林が果たせる役割を示した」と述べた。このプロジェクトは、BImAが、EUの自然保護区でUNESCO生物圏保全地域にも指定されている旧軍用地ミュージンゲンで実施している。ドイツ政府は、生物多様性の保全と持続可能な利用に取り組むプロジェクトを支援しており、このプロジェクトも、「国連生物多様性の十年」の公式プロジェクトとして表彰された。
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