オランダ国立公衆衛生環境研究所、植物保護剤の排出量を予測する温室排出モデルは有効と確認
発表日:2017.08.10
オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は、温室での培地栽培で使われる植物保護剤の残留物の排出量を予測する温室排出モデルを実測値と比較する試験を実施した。その結果、モデルは植物保護剤の残留物の排出量を高精度で予測できることが分かったという。植物保護剤は廃養液に混じって排出され、水域の生物に影響を及ぼす懸念がある。そこで、RIVMなどは植物保護剤の環境リスクを予測するモデルを開発した。RIVMはキュウリ栽培の試験区で3種類の植物保護剤を栄養溶液と共に適用し、6日間にわたり作物に流れる溶液と作物から排出される廃養液の両方で活性物質の濃度を測定して、モデルの予測値と比較した。その結果、2種類の植物保護剤は実験開始から36時間後、3つ目の植物保護剤は約80時間後に予測値と実測値が同程度になったという。廃養液で植物保護剤が減少した主要因は植物による吸収であり、分解の影響は無視できるという。モデルは温室の作物に使用する植物保護剤の認可手続きで用いられる。
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