ドイツ、既存の住宅地区における地熱利用の低温熱供給を支援
発表日:2017.09.15
ドイツ連邦環境省(BMUB)は、ドイツ北東部のメクレンブルク=フォアポンメルン州ノイブランデンブルクのモデル地区で、地域の深部地熱を利用し、60℃の低温熱を供給するモデルプロジェクト(NEUWOBA住宅供給公社が実施)に、環境革新プログラムから400万ユーロ以上を支援する。このモデル地区には、多くが改修されていないプレハブ団地をはじめとする52棟の建物に1600以上の世帯が暮らしている。ドイツ国内には、このように部分的または全体的に既存の建物の改修が進んでいない地区が多数存在し、主に個別の暖房や高温熱による地域熱供給が行われてきた。こうした建物の熱供給を低温熱供給に切り替えることは、建築物内の配管が適している場合のみ可能と考えられ、実施は困難とされている。プロジェクトでは、既存の建物が集まる住宅地において、低温熱供給への切り替えが経済的にも技術的にも可能であり、炭素中立の暖房と温水提供が可能であることを実証していく。プロジェクトにより、年間1200トンのCO2が削減されることが見込まれている。
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