欧州委員会、プラスチック廃棄物を削減する欧州戦略を提案
発表日:2018.01.16
欧州委員会は、環境だけでなく人々の健康にも悪影響をもたらす恐れのあるプラスチック廃棄物をEU全域で削減し循環型経済への移行を加速する新戦略を提案した。欧州では毎年2500万トンものプラスチック廃棄物が発生しているが、リサイクルのため回収されるのは30%にも満たない。新戦略では、欧州における製品の設計・生産・使用・リサイクル方法を変革し、技術革新・競争力強化・雇用創出を図るビジネスモデルを推進する。これにより、2030年までにEU市場の全プラスチック包装がリサイクル可能になるという。具体的な措置として、1)プラスチックのリサイクル性改善など包装に関する新たなルールを策定し、リサイクルによる収益性を高める、2)ポリ袋以外の使い捨てプラスチック製品や漁具も削減の対象、マイクロプラスチックの意図的使用を規制、3)海洋ごみ対策として港湾受入施設に関する新たなルールを策定、4)プラスチック廃棄物を排出源で最小限にするための手引きを提供、リサイクル可能なプラスチック素材の開発等への投資、等を提案した。