世界気象機関、極端気象や気候変動のなかで航空業界を支える気象学の役割を協議へ
発表日:2018.07.26
世界気象機関(WMO)は、同機関の航空気象学委員会において、航空の安全性と環境への影響をめぐる問題と問題解決への気象学の支援のあり方について討議すると発表した。空路の交通量はこの15年間で倍増した。航空部門にとって安全性は最優先事項であるが、近年の極端な気象現象の増加に伴い安全性への懸念が高まっている。発着遅延の4分の3は気流の変化、着氷、風雪、熱帯低気圧等の気象条件が原因で、航空機事故の約半数は悪天候下で起きている。気候変動による海面上昇は飛行場の立地を困難にする。一方、騒音、大気汚染、カーボンフットプリント等の環境への影響も対応を迫られる。気象情報の充実整備は航空の安全性確保と環境対応に貢献すると考えられる。委員会に先立って技術会議が開催され、ビッグデータと人口知能の航空気象学への応用、地域的な悪天候情報の向上、航空交通管理システムへの気象データの編入等が討議される。委員会は、イギリス気象庁(MetOffice)の主催で2018年7月24日から27日までエクセター大学で開催される。
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