国連環境計画、世界におけるごみ問題の現状を紹介
発表日:2020.09.07
国連環境計画(UNEP)によると、世界では毎年20億トン以上の廃棄物が発生しており、世界人口の16%に過ぎない高所得国が廃棄物の約34%を排出している。しかし、それ以外の国でも所得の増加に伴い、2050年には中低所得国では40%、高所得国では19%廃棄物が増加すると見込まれる。廃棄物の3分の1は安全に管理されていないと推定されており、火災が起きると微小粒子状物質(PM2.5)を発生させて、周辺住民の健康に悪影響を及ぼしている。廃棄するだけの処分場では、埋められて酸素が遮断された状態になると有機廃棄物が分解する際にメタンが発生する。「気候と大気浄化の国際パートナーシップ(Climate and Clean Air Coalition)」は、世界中の都市と協力して、埋立地で発生するメタンガスの回収と再生可能エネルギー源としての利用、ごみ火災の防止、有機廃棄物の削減・分別に取り組んでいる。これらの活動を行うことで、気候変動の緩和や健康リスクの軽減に加え、雇用や地域の収入源確保にも役立つ。