国連環境計画、ラテンアメリカ・カリブ地域で廃棄物の3分の1が未処理投棄されていると報告
発表日:2018.10.09
国連環境計画(UNEP)は、2018年10月9~12日にブエノスアイレスで開催されている第21回ラテンアメリカ・カリブ地域環境大臣フォーラムで、同地域の廃棄物管理の展望を報告した。それによると、同地域の都市で発生した廃棄物の3分の1が未処理のまま野外のゴミ捨て場や自然環境に投棄され、土壌、水、大気の汚染や健康被害を引き起こしている。同地域では人口増や都市化とともに廃棄物の発生量は2050年までに25%以上増加すると予測されており、廃棄物管理を政治的優先事項とする必要がある。廃棄物回収サービスは量・質ともに改善し、人口の9割以上に行き届いているが、未だに1日当たり3万5000トンの廃棄物は回収されず、貧困地域を中心に4000万人以上に影響を及ぼしている。また、廃棄物のうち再利用されているのは1割にすぎない。一方でUNEPは、同地域で廃棄物の半分を占め、メタンなどの温室効果ガス発生源である有機廃棄物の管理に改善の機会があるとし、携帯電話部品の再利用やレジ袋廃止などの成功事例も取り上げた。