世界気象機関、東南極における気候変動の可能性に疑問と懸念を表明
発表日:2022.04.01
世界気象機関(WMO)は、東南極における記録的な高温、降雨、棚氷の崩壊に関し、気候変動の可能性について疑問と懸念を示した。南極の海氷面積は、1979年の衛星観測開始後、初めて200万平方キロメートルを下回った。南極半島は、地球上で最も急速に温暖化している地域のひとつで、過去50年間で約3℃も上昇し、また、温暖化の影響をあまり受けてこなかった東南極も、2022年3月に過去最高気温を記録した。イタリアとフランスの共同観測基地、ドーム・コンコルディア(ドームC)では、3月の平均気温を約40℃上回る、同月としては過去最高の気温を記録した。こうした現象が単なる異常なのか、今後起こるであろう出来事の前兆なのか現時点では判断できず、科学者たちは、気候変動が原因であると断定するには時期尚早であるとしている。南極の氷床は最大4.8kmの厚さがあり、世界の淡水の90%を含んでいて、すべてが溶けた場合、海面を約60m上昇させるほどの量である。
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