アメリカ国立科学財団、猛暑と大気汚染が重なると死亡リスクが急増と報告
発表日:2022.07.28
アメリカ国立科学財団(NSF)は、同財団が支援した研究により、猛暑と大気汚染が重なった場合、死亡リスクが急増することがわかったと報告した。研究者たちはカリフォルニア州公衆衛生局の死亡診断書データを用いて、2014年から2019年のカリフォルニア州の、150万人以上におよぶ全死亡事例と、大気中の微小粒子状物質のレベルに関するデータを調査した。猛暑の日は、そうではない日と比較して死亡リスクが6.1%増加し、大気汚染がひどい日には5%増加した。これに対し、猛暑と大気汚染の両方があった日の死亡リスクは全体で21%増加、心血管系疾患で29.9%、呼吸器系疾患で38%増加した。これまでの研究では、猛暑と大気汚染が別々に死亡リスクにどのように影響するかを調べてきたが、今回の研究は、猛暑と大気汚染が重なったときに何が起こるかを研究した初めてのものである。気候変動に伴う猛暑や山火事の増加の結果、死亡者数が増えると予想されることから、緩和策と適応策がいかに重要であるかが明らかになった。
▲ページ先頭へ
新着情報メール配信サービス
RSS